ピンチチャンスに変えるには何が必要か? 山田ルイ53世氏にどん底から這い上がった逆襲(リベンジ)で切り返す技術を聞いた。

◆若者は若いなりに、中年には中年なりの戦い方があるはず

 今から約10年前、貴族風の衣装でワイングラスを手に、「ルネッサ~ンス!」と叫ぶ乾杯漫才で一世を風靡した「髭男爵山田ルイ53世氏。ほどなく“一発屋”のレッテルを貼られ不遇な日々を過ごしたが、昨年上梓した『一発屋芸人列伝』が雑誌ジャーナリズム賞を受賞、お笑い芸人として初の快挙を達成した。

「こうやって文筆家の真似事をやらせてもらっていることには感謝をしていますし、もちろん賞をいただいたことはとても嬉しかったです。ただ、あのひと時のブレイク以来、崖をずっと滑落し続けてて、ようやく小さな岩を掴んでちょっと止まったくらいの感覚ですね(笑)

 なので、リベンジを果たしたという意味では、むしろ最初に『ルネッサ~ンス!』で一発当てたときのほうが強かったかもしれない。その前がもう人生、負けに負けてたので。売れない頃、さんざん上から目線パワハラまがいの対応をしてきた方には、さすがにその一瞬だけは、芸能人面をさせていただきました(笑)

 そう胸中を明かすが、いかにして現在の境地にたどり着いたのか。

「自分より売れている、うまくいっているヤツへの妬みや嫉みは、若い頃は自分を動かすガソリンになりますが、中年以降はカロリーを無駄に消費するだけって気がついたんですよ。僕のようなポンコツエンジンでは、たちまち焦げついてしまいます(笑)

 振り返ると僕の場合、見えを張って月20万円近く使っていたタクシー移動をやめたり、仕事がないときに暇でパソコンを買ってなぜかワードを覚えようと取り組んだりしたことが、今につながっている。僕のように『負けてたどり着く境地も必ずある』と言いたいですね」

◆「負け方」の重要性

 そう前向きに話す山田氏は「負け方」の重要性を強調する。

「若い人たちには『なるべくテンポよく負けなさい』とよく言っています。まだ時間に余裕がある分、“負け戦”も率先して引き受けてみて、そうやってむちゃな選択肢を潰していくことで自分の得意・不得意に早く気づけます。

 僕と同年代の中年男性には、もうそろそろいい加減、自分を『諦める』ことをオススメしたいですね。『できること』より『できないこと』を知っているのは逆に“強み”であり、年を重ねたからこそ持てる、立派な財産、貴重なデータですからね」

 失敗や加齢とともに選択肢が少なくなることを受け入れ、無駄なく挑む。 それこそがまさに逆襲に必要な“思考の革命”なのだ。

山田ルイ53世リベンジの極意>
・若いうちはなるべくテンポよく負ける
・中年になったら「諦める力」を持つ
・「できないこと」は貴重なデータと考える

山田ルイ53世
’75年、兵庫県生まれ。’99年、相方のひぐち君と「髭男爵」を結成。現在、2人の娘の父親でもある。近著に一発屋芸人たちのブレイク後の人生を追った『一発屋芸人列伝』のほか、『ヒキコモリ漂流記』『中年男ルネッサンス』自身の引きこもり経験を題材にしたエッセイなども広く好評を博している

<取材・文/週刊SPA!編集部>
※週刊SPA!10/1号の特集「逆襲(リベンジ)で切り返す技術」より

山田ルイ53世氏


(出典 news.nicovideo.jp)


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田亀 源五郎の漫画にいそうなルックスと思うのは俺だけじゃ無いはず